必殺技のステータス
幼少の頃、ヒーローごっこや怪獣ごっこにおいて「ライダーキック!!」や、「スペシウム光線!ビビビビビビビ〜!!」と叫んだ事はないだろうか?
長じて特撮に興味をなくした人でも「ライダーキック」や「スペシウム光線」と云えば「仮面ライダーの必殺技」・「ウルトラマンの必殺技」であることは容易に思い出され、憎たらしい奴や厄介な奴に対して、「ライダーキックを食らわしてやりたい…。」という気分に陥ったり(勿論実際にやったら暴力で、犯罪です)、「スペシウム光線が放てるものなら…。」と思ったり(勿論不可能である)、したことのある人は多いだろう。
必殺技の名を叫ぶ……そこには必殺技を決め、勝負に決着をつけると共に、自らの動きを次の展開に移らせることを宣言する要素を持つ。
それ故に必殺技には技を越えた存在感がある。そして我々はヒーローの必殺技に対して様々な想いを馳せて来た。
時には、必殺技が通じない強敵の出現に対して手に汗を握った。
時には、いつもの必殺技とは異なる技で決着がついたことに驚いた。
時には、なかなか必殺技が繰り出されない事をプロレスの御都合主義の如くツッコんだ。
時には、いつも同じ必殺技で決着がつくことに対してワンパターンをぼやいた。
ライダーキックも、スペシウム光線も悪の改造人間や、怪獣・宇宙人を倒す為に頻発され、その都度我々はそこに様々な想いを抱き、頻発に対して飽きを感じつつも、後番組にヒーローが客演した際にはそのヒーローの代表的な必殺技が放たれることを期待し、再登場に懐かしみもした。
そんな思いを抱きながら特撮を愛好すること約30年、シルバータイタンは、
そもそも必殺技とは何か?
必殺技の存在意義とは?
必殺技はどう番組に貢献したか?
必殺技と他の技との関連は?
と云ったことを考察してみたくなって、この作品を制作した。
考察の都合上、どの技をそのヒーローの必殺技とするかについてはウルトラマンのスペシウム光線・ウルトラマンA のメタリウム光線・ウルトラマンタロウのストリウム光線や仮面ライダー1号のライダーキック・仮面ライダーX の Xキック・仮面ライダーアマゾンの大切断・仮面ライダーストロンガーのストロンガー電キック・スカイライダーのスカイキック・仮面ライダーBlackRX のリボルケインのように必殺技として、誰もが認めるものもあれば、ウルトラセブン、ウルトラマンレオ、ウルトラマンメビウス、仮面ライダーV3、仮面ライダースーパー1のように複数の技を頻出させ、1つに絞るのが大変なのをシルバータイタンが勝手に決めたケースもある。
ともあれ、ウルトラ兄弟と、歴代ライダーの必殺技を一人一つ取り上げ、その戦歴・存在感・考察について語らせて頂きたい。
特撮房へ戻る 令和三(2021)年六月一一日 最終更新