仮面ライダーW全話解説

放映データ


スタッフ


キャスト
桐山漣(左翔太郎/仮面ライダーW)、菅田将暉(フィリップ/仮面ライダーW)、山本ひかる(鳴海亜樹子)、木ノ本嶺浩(照井竜/仮面ライダーアクセル)、なだぎ武(刃野幹夫)、中川真吾(真倉俊)、なすび(ウォッチャマン)、腹筋善之介(サンタちゃん)、板野友美(クイーン)、河西智美(エリザベス)、寺田農(園咲琉兵衛/テラー・ドーパント)、生井亜実(園咲冴子/タブー・ドーパント/Rナスカ・ドーパント)、飛鳥凛(園咲若菜/クレイドール・ドーパント/クレイドールエクストリーム)、君沢ユウキ(園咲霧彦/ナスカ・ドーパント)、檀臣幸(井坂深紅郎/ウェザー・ドーパント)、コン・テユ(加頭順/ユートピア・ドーパント)、立木文彦(ガイアメモリ音声、ナレーション)、高戸靖広(スミロドン・ドーパントの声)、幸田直子(シュラウドの声)


主題歌
「W-B-X 〜W-Boiled Extreme〜」
作詞藤林聖子
作曲鳴瀬シュウヘイ
編曲 TAKUYA、鳴瀬シュウヘイ
上木彩矢 w TAKUYA
仮面ライダーWについて

「仮面ライダーW」主な登場人物

左翔太郎/仮面ライダーW(桐山漣)
 本作の主人公。鳴海探偵事務所に所属する私立探偵。運営していた鳴海荘吉が不在の今、その意思と看板を受け継ぐ。
 1950〜70年代調のハードボイルドに感化されており、レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説を愛読、ハンフリー・ボガートばりのソフト帽を愛用し、立ち振る舞いなども常にハードボイルドを心がけているが、中身はよくも悪くもお人好しの二枚目半である。
 そのため些細なことで冷静さを失ってしまい、なかなかハードボイルドになり切れず、フィリップや亜樹子にハーフボイルド「(半熟野郎)」と未熟者呼ばわりされることも少なくない。また2話完結のラストの報告書では何故か今時タイプライターを愛用。
 しかし荘吉の下で学んだ探偵術・護身術はそれなりに優秀であり、不測の展開では機転を利かせることも多く、風都では非常に幅広い交友関係と情報網を持っており、探偵として信頼に足る能力を持っている。戦闘中によく左手をスナップする癖がある。
 幼少からの風都育ちで、風都を大切に想う気持ちは人一倍強く、街に蔓延る犯罪者(←本人曰く「街を泣かせる奴」)を決して許さない正義感を持つ。また「風都」の都市伝説から生まれた「仮面ライダー」の呼称にも強いこだわりを持っており、その名を貶める者には強い怒りを見せる。
 尚、各エピソードは彼の語り部から始まり、事件解決後は彼がタイプライターで報告書を打ち込むという流れになっており、全体的に翔太郎の視点で物語は進んでいく。


フィリップ/仮面ライダーW (菅田将暉)
 本作のもう1人の主人公。10年前にミュージアムによってすべての記憶を消された上で、組織に幽閉されながらガイアメモリの開発に携わっていたが、1年前のビギンズナイトにて翔太郎と荘吉に救出された。  「フィリップ」の名前は荘吉がフィリップ・マーロウに因んで付けたもので、同時に荘吉から生き方を教わったことにより、翔太郎と共に「2人で1人」の私立探偵と仮面ライダーを務める。
 「地球(ほし)の本棚」に検索をかけることで、あらゆる知識・技術・体術などの取得・実践を可能とする特殊能力の持ち主。それゆえに探偵業においては、翔太郎が外部調査で収集した情報をキーワードとし、検索によって事件の全貌を解明する役割を担う。
 翔太郎とは対照的にマイペース且つクールだが、幅広く深い知識を持つ一方で常識や既成概念に疎く、一度検索を始めると終了するまで周囲が一切目に入らなくなる。一方で一度検索の完了した知識には殆ど関心を示さず、その興味の対象は日々変化する。
 当初は知識・データのみを重視することが多かったが、翔太郎と共に探偵業を行う内に、仲間の危機には身の危機も顧みずに戦線に立つなど理屈を超えた感情面での行動を見せ出し、翔太郎に対しては唯一無二のパートナーとして絶対的な信頼を寄せるようになる。
 その正体は園咲家の長男で末子「園咲 来人(そのざき らいと)」であり、12年前、ミュージアム中枢の「ガイアゲート」に落ちたことで死亡。現在のフィリップは「地球の本棚」の力を得て、肉体がそのデータそのものから再構成された存在。物語終盤までは「地球の本棚」にも自身の記憶・園咲に関する項目は削除されていたり、ロックがかけられていたりで、自分の出自や正体を探ることができなかった。
 真実を知った後は、憧れの存在で姉であった若菜とも敵対することになるものの、園咲家全体を救い出す覚悟を決めて戦う。
 琉兵衛によるガイアインパクト計画の際、クレイドールエクストリームに制御データとして取り込まれたが、シュラウドの助言・翔太郎の機転・エクストリームメモリの力によって再び肉体を取り戻し、琉兵衛=テラー・ドーパントを撃破する。
 しかしデータの集合体として分解された代償は大きく、消滅は時間の問題、Wへの変身も後一度きりの状態であった。そして若菜を拉致しガイアインパクト計画を乗っ取った加頭順=ユートピア・ドーパントの野望を阻止した直後、変身解除と同時に「僕たちは永遠に相棒だ、この地球がなくならない限り」と翔太郎に言い残し、消滅した。
 その後フィリップが消滅した事実を知った若菜の意思によって密かに新たな肉体を授けられ、復活することになった。肉体の再構成には約一年を要し、その間は人知れず、新たなエクストリームメモリの中から翔太郎を見守っていた。ガイアスペースの中で父・琉兵衛を初めとする家族と再会し、以前の絆を取り戻した彼らから地球の未来を託され、家族の想いを背負って戦い続けることを誓う。


鳴海亜樹子(山本ひかる)
 鳴海荘吉の娘で、鳴海探偵事務所の権利者。
 20歳だが童顔で子供っぽい言動のため、翔太郎や周囲にはしばしば中学生呼ばわりされる。大阪で長く暮らしていたが、荘吉の所在を追って風都に来た。
 予想外の出来事が起きた時の「私、聞いてない!」が口癖。また常時携帯する専用スリッパで相手を問わずに突っ込みを入れる(対象はドーパントも含む。大抵は翔太郎が餌食)。
 当初は翔太郎等を事務所から追い出そうとするが、ドーパント事件に巻き込まれた一件で考えを変え、勝手に探偵事務所所長を名乗ってそのまま事務所に居座る。
 目立ちたがり屋で自分の出番に関して敏感な上、良くも悪くも行動力に溢れているため、好奇心に近い動機で危険な事件にも強引に首を突っ込み、しばしば翔太郎の調査の足を引っ張るが、その強引な行動やチョットした思い付きが事件解決の糸口になることも多く、父親譲りの正義感で体を張って依頼人を救うこともある。
 また、変身後に翔太郎の体をメインとした仮面ライダーWに意識が飛んだフィリップの体の安全を保護するのも彼女の大切な役割。
 尚、物語前半ではフィリップ、後半では照井竜に好意を抱いている節が見られ、その部分がコミカルに描かれている(実際、劇場版にて照井と結婚する)。反面翔太郎に対する日頃の扱いは上記のスリッパも含め雑であるが、根幹に抱える信頼は非常に厚い。
 回を追う毎に、翔太郎とフィリップのコンビに亀裂が入った際には仲を取り持ったり、若菜や互いにいがみ合う園咲姉妹に絶望したフィリップに家族を取り戻す気持ちも持たせたりするなど、鳴海探偵事務所を支える重要な役割を果たしている。


照井竜/仮面ライダーアクセル(木ノ本嶺浩)
 風都警察署に新しく配属された刑事。単独行動を好み、常に赤い革ジャンのライダーズファッションを好むなど刑事らしからぬ風貌だが、非常に優秀であり若くして警視に就任し、ドーパント関連事件の捜査を担当する「超常犯罪捜査課」を設立し、その課長となる。
 普段はドゥカティ社製の赤いカスタムバイク・ディアブロッサに乗る。一警察官として優秀なだけでなく、格闘技やバイクの操縦技術にも精通している。
 父・雄治も警察官という警察官家系で生まれ育ち、父と同じ道を歩む普通の青年だったが、「Wのメモリの持ち主」が起こした無差別殺人によって両親と妹・春子の命を奪われた過去を持っており、家族の仇に復讐をするためにシュラウドからエンジンブレードとアクセルメモリ、そしてアクセルドライバーを授けられ、ドーパントと戦う力を得る。
 登場当初は自分の復讐を否定された上に、犯罪者に対する考え方の違いなどから、翔太郎達と馬が合わなかったが、インビジブルメモリの事件を通して翔太郎達から「仲間」と認められ、自身も彼等を「大切な仲間」だと自覚するようになった。
 以降の事件では翔太郎たちの窮地に積極的に駆けつけ、彼らを助けている。また、鳴海探偵事務所にも入り浸り、彼の淹れたコーヒーは非常に好評。
 井坂深紅郎=ウェザー・ドーパントとの戦いの最終局面においては、井坂への復讐のためではなく、春子の面影が重なる少女・島本凪を救うために自らの限界を超え、アクセルトライアルのマキシマムドライブを制御する力を身に付け、ついに井坂を倒した。
 性格はハードボイルドを地で行く隙のない孤高の一匹狼で、他者に質問されることを極度に嫌う。質問されればほとんどの場合「俺に質問するな!」と一蹴する。しかし、クールに見えてその実かなりの激情家であり、過剰な復讐心から暴走し易く、警察官としての自覚の足りなさも時折見受けられた。
 但し、それらの性格は井坂への復讐心によって構築された部分が大きく、井坂を倒した後は復讐心から解放されてタガが外れたのか、人間臭さを見せるようになる。
 後に自分がドーパントの精神系攻撃に耐性が強い特殊体質であること、それを知ったシュラウドが園咲琉兵衛=テラー・ドーパントへの対抗策として自分を利用していたこと、井坂にも同様の目的でウェザーメモリを与えていたことを知り、今度はシュラウドへの憎しみに執着しかける。
 しかし事件の当事者の姿を通して、シュラウドの行動理念の根底が「息子(フィリップ)を救おうとする親の愛」であったことを理解し、彼女の犯してきた罪を赦すと共に「憎しみの力ではなく仮面ライダーとして琉兵衛を倒す」と誓い、翔太郎やフィリップと共にこれを成し遂げた。
 ミュージアムが壊滅し、財団Xが風都から撤収した後も超常犯罪捜査課に残り、鳴海探偵事務所と共にドーパント犯罪の取り締まりを続けている。
 レギュラーメンバーの中では彼のみ、翔太郎を名字の「左」で呼ぶ。


刃野幹夫(なだぎ武)
 風都署の刑事。翔太郎とは彼が幼少期の頃からの知り合いで、良き理解者。制服警官時代は不良になっていた学生時代の翔太郎を更生させようとよく追っかけまわしていた。翔太郎からは「刃さん」と呼ばれ慕われている。
 ドーパント関連事件における翔太郎の手腕を信頼しており、翔太郎へ積極的に捜査情報を提供する代わりに、事件解決の手柄は貰う協力関係を結んでいる。
 お気楽で調子がいいものの、知人が道を誤った際には根気よく接する人格者。また非常に騙され上手で不良時代の翔太郎を追いかけては、同じ嘘に何度も騙され、嘘を言っていた相手でさえ最後は自分の嘘に付き合わされてしまうほどである。
 肩こりが持病で、常にツボ押し器を携帯。こぶ茶が好物で、超常犯罪捜査課室の在庫が切れていると仕事中でも真倉に買いに行かせる。
 翔太郎達のお陰とはいえ、これまでのドーパント関連事件について実績があったために、照井が風都署に赴任してからは彼が設立したドーパント関連事件を専門に担当する超常犯罪捜査課に配属され、彼の直属の部下になった。


真倉俊(中川真吾)
 風都署の刑事で刃野の部下。刃野とは違い、部外者である翔太郎が事件に関わることを快く思っておらず、しばしば衝突する。
 そのため刃野が翔太郎に情報提供する際は何かと理由をつけて追い払われるが、憎まれ口を叩きつつも何度も探偵事務所に遊びに来たり、オールド・ドーパントの力で翔太郎が老化した際には世話を焼くなど何だかんだで仲良くやっている。翔太郎のことは「探偵」と呼んでいる。
 あだ名は翔太郎に付けられた「マッキー」で、当初は呼ばれる度に「真倉刑事と呼べ!」と激昂していたが、何時の間にか定着。亜樹子からもそう呼ばれていた。
 正論を口にすることもあるが、警察官としての信念がどこか空回りしており、翔太郎や刃野を初めとした周囲の人物からはからかわれるなど不遇な扱いを受けることもしばしば。
 基本的には善人だが権力に弱く、一般市民や容疑者など自分より下と見なした相手には高圧的な態度を取り、自分より立場が上な人間でも不利な状況に追いやられると、途端に掌を返すなど、典型的な「強いものには媚を売り、弱いものには威張り散らす」タイプ。


ウォッチャマン(なすび)
 街中の美女を撮影して、画像をブログに掲載する趣味を持つブロガー。「ウォッチャマン」という名はネット上でのハンドルネーム。行動範囲が広いため情報屋としては最も優秀で、翔太郎がしばしば利用する。
 報酬目当てで依頼には的確に応える。iPhone 3Gをはじめとして、ソフトバンクモバイルの携帯電話を多数愛用している。また自転車マニアの一面もあって、ネットオークションで手に入れた「ふうとくんバイシクル」は一番のお宝である。


サンタちゃん(腹筋善之介)
 時季にかかわらずサンタクロースの衣装にサングラスという出で立ちで、街の子どもたちに玩具をプレゼントしながら徘徊する男。
 1度だけ事件解決の小道具として翔太郎が使用したことがあるが、実際の品物としては微妙。怪しい風貌だが、子どもたちの人気者である。クイーン、エリザベスやウォッチャマンとは仲がよく、特にウォッチャマンとは「風麺」で食事をしている場面が多い。
 本人曰く財政難らしく、フリーターという面も持ち、自覚せずともガイアメモリ流通関係者と関わってしまったり、窓拭きのバイトで骨折するなど不運が多かったが、ミュージアム壊滅から1年後にはペットショップの店長になっていた。


クイーン(板野友美)
 2人組の女子高生の1人。風都の学生事情に詳しく、学生が絡む事件の際には翔太郎に情報を提供することが多い。典型的な「今どきの女子高生」。やや冷静で、エリザベスの突っ込み役を務める。


エリザベス(河西智美)
 2人組の女子高生の1人。風都の学生事情に詳しく、学生が絡む事件の際には翔太郎に情報を提供することが多い。典型的な「今どきの女子高生」。明るく子どもっぽい性格でフィリップが気になる様子をしばしば見せていた。




園咲琉兵衛/テラー・ドーパント(寺田農)
 自らを「地球に選ばれた家族」と称する、風都への多大な影響力を持つ富豪一家の家長で、秘密結社・ミュージアムの創設者にして総帥。
 裏の世界にて、ガイアメモリを人々に供給してドーパントによる事件を誘発させる根源的存在でもある。
 一家の裏の顔を知る極一部の人間を除き、側に仕える専属のメイド達でさえ仕事以外では関わってはならないとされ、警察すら彼等のことを詮索出来ない。
 「理想の社会の構築」を目的とし、風都とその住民そのものを「地球の記憶」の巨大な実験場にしている。ただ、琉兵衛にその野心が芽生える以前はごく普通の裕福な家庭であり、家族で楽しい一時を過ごしていたらしいことが回想シーンで描写されている。
 第46話にて仮面ライダーとテラー・ドーパントとの激戦の末に園咲邸は炎上、琉兵衛の死と共に遂に壊滅した。
 最終回では来人を除く4人で地球の未来を来人に託し、消滅する描写がなされている。
 園咲家の者は彼等にしか使用できない上位種のガイアメモリ・ゴールドメモリとガイアドライバーにより、通常のドーパントを凌ぐ能力を誇る幹部級のドーパントに変身する。

 風都博物館館長という表の顔を持つ。ケーキなどの甘味に目がなく、有能なパティシエの作った菓子を楽しむことを日課とする。また、自身も料理の腕前は高いらしく、園咲家の最後の晩餐では手料理を振舞っている。
 表面的には笑顔を絶やさず穏やかで、家族には優しく食事など団欒に興じるが、その本性は園咲家が風都の頂点に立つことを当然と認識し、自身の行いによる市民の被害も意に介さない非情な性格で、家族でさえも自身の意に沿わなくなれば笑いながら始末を敢行する冷徹な人物。家族の中では彼が絶対的な権力を持っており、如何なる揉めごとも彼の前では制止させられる。
 組織を創設したのは「地球の記憶」のすべてを解明することで園咲家を「理想の家族」にし、神の領域に登り詰めるためである。
 実は最初から冴子ではなく若菜をミュージアムの後継者(女王)にするつもりだったらしく、Wの登場や冴子の造反は若菜に決意を促す「火付け役」としてあえて黙認していたに過ぎず、Wのエクストリームへの覚醒すらクレイドールの進化のための布石だったと発言している。終盤にて最終計画・ガイアインパクトにより、人類そのものを地球と一体化させることで非絶滅種族にしようと企てていたことが判明する。
 最終作戦ではフィリップを生贄にし、若菜をガイアインパクトで完全な「神の巫女」へと昇格させようとした。
 しかしフィリップとの“約束“を思い出すことにより翔太郎が恐怖を乗り越えて復帰。彼の計画に隠されていた、家族を失うという「彼自身の恐怖」を指摘され動揺し、ガイアインパクトは失敗。Wとアクセルが共闘することでテラーの特性の欠点を突かれ、彼等の連携攻撃の前に敗北した。その後は炎上する屋敷の中に入り、若菜が地球の記憶を受け継いだことを確認した後、幸せだった頃の家族との思い出を回想しながらひとり炎の中でダンスを続け、崩れゆく屋敷と運命を共にして死亡した。
 フィリップが若菜に蘇生させられたときは、データの海で以前の穏やかな息子想いの父親に戻っており、「この星の中からお前を見守っている」と言い残して家族と共に消えた。


園咲冴子/タブー・ドーパント/Rナスカ・ドーパント(生井亜実)
 園咲家の長女。30歳。ミュージアム傘下でガイアメモリを製造販売する会社「ディガル・コーポレーション」の社長で、優秀な経営能力と卓越した戦闘能力を持つ。性格は冷酷非情で、事業面で自分の利益となる話でなければ聞く耳すら持たず、一度無能・用済みと判断した者は容赦なく切り捨て、目的の為ならば身内であろうと犠牲や利用も平然と行う。
 幼少より一家の跡継ぎとしてスパルタ教育を受けており、父への憎しみから「琉兵衛を倒して自分がミュージアムを統括する」という野望を抱いている。若菜に対しては自由奔放に育てられていたことを目の敵にし、憂さをぶつけていた。
 フィリップ(来人)奪回の失敗などにより新型のガイアメモリの開発が難航し、琉兵衛から釘を刺され焦りを浮かべ、新たに自分の利益になると判断して井坂に接近。更に彼と関わり続けてその真意を聞いたことから結託、琉兵衛を倒そうとミュージアムを離反するが、井坂の死によって計画は失敗。反逆者としてミュージアムから追われる立場となる。
 その後も逃亡を続けていたが、ミックの奇襲を受ける。加頭に保護されるものの、ガイアドライバーは破損しタブーメモリも失ってしまう。彼に協力関係を結ぶよう申し込まれるが、それを拒否し、自身の意地のみで家族へ復讐する道を選んでいる。
 若菜との激しい戦いでナスカメモリをブレイクされた後、「ミュージアムの新しいトップ」として加頭に身柄を狙われることとなった。憎しみの中にも自分を認めさせたかった父を失ったことで何かが吹っ切れたのか、翔太郎達に協力的な態度を見せており、彼等に財団Xの存在や加頭の拠点・チャーミングレイブンの場所を知らせるヒントを教えた。
 フィリップを失いたくない故にWに変身せず、単身でユートピア・ドーパントに立ち向かい、殺されそうになっていた翔太郎を助け、ユートピア=加頭を攻撃するもNEVERである彼を倒せず、逆に若菜ともども拉致される。
 その後も園咲の人間としてのプライドから加頭に反抗し、若菜を逃がす為にタブーに変身して戦うが、圧倒的な力のユートピアには敵わず敗北。「最も憎んでいた妹を救おうとして死ぬ」という自らの皮肉な運命を自嘲しながら駆けつけた翔太郎の前で息を引き取った。
 ガイアスペースではフィリップや若菜に対して優しい昔の性格に戻っており、フィリップに「風都を守る風でいなさい」と励まし家族と共に消えた。


園咲若菜/クレイドール・ドーパント/クレイドールエクストリーム(飛鳥凛)
 園咲家の次女。21歳。ラジオ局・ウインドウェーブの人気番組「園咲若菜のヒーリングプリンセス」のパーソナリティー。風都では絶大な人気を誇るアイドルで、ファンからは「若菜姫」と呼ばれる。刃野やフィリップも彼女のファン。
 姉と違って表向きの人当たりが良いが、裏では周囲のあらゆる人間を見下しており、気に入らないことがあると露骨に不快な顔をして舌打ちするなど、裏表の激しい性格である。
 スパルタ教育を受けていた冴子に比べると甘やかされて育てられ、子どもの頃に冴子から八つ当たりで酷い苛めを受けている。それが現在の性格を形成した要因となり、冴子に対してことあるごとに突っかかり、因縁をつけ、彼女が失態を犯した時には陰でせせら笑い、霧彦や井坂といった冴子が見染めた男性もことごとく嫌っている。
 しかし、自分を慕っていた弟・来人には愛情を持っていたため冷徹な心の中にも良心や優しさは残っており、彼女自身が弟の面影を重ねるフィリップとの交流を通し、そんな自分と向き合うようになる。
 冴子の離反と、彼女の代わりに後を継ぐことになったせいで前以上に不安定な状態が顕著になっていき、迷った末にフィリップと駆け落ちを図る。しかし、琉兵衛に阻止され、フィリップの素性を明かされた上で「この星のため」と説得を受け(前者に関しては直接劇中で描写されていない)、一転してミュージアム後継の道を選ぶことになる。組織のリーダーとしての才覚は冴子よりも優れており、彼女がミュージアムを指揮監督するようになってから計画の進行の遅延が改善している。
 ガイアインパクトを実行の為にフィリップを制御プログラムとして地球の意思に接続しようとしていたが、翔太郎の復活により失敗。その身に地球の意思が宿った状態で一命は取り留めたが、加頭に連れ去られる。
 データ化した状態で財団Xの持つ人工衛星にダウンロードされかけたが、冴子によって阻まれ、フィリップの依頼によってその場に現れた翔太郎に救出される。その際、自分を憎んでいた筈の姉に助けられたことに衝撃を受けていた。
 Wとユートピアの最終決戦の後は、警察病院にその身柄を保護されたが脱走し、その際に翔太郎の話から、自分のためにフィリップが消滅してしまったことを知る。その後は父や地球のためではなく、今の自分が本当に望むことは何かを考える。
 母・シュラウドの下を尋ね、教えを請い、自らの身体をフィリップ復活のための代価として使うことを決意した(本人は「私なりのガイアインパクト」と称している)。その身体はエクストリームメモリとして再構成され、翔太郎の窮地を救い、メモリの内部空間で約一年かけてフィリップを完全な身体に再構築した。


園咲霧彦/ナスカ・ドーパント(君沢ユウキ)
 旧姓は須藤。黒スーツ姿に妹・雪絵が婚約祝いに贈った白地の中央に一点血が滲んだような配色のスカーフを着けている。
 元はディガル・コーポレーションに勤務する一介の「闇のセールスマン」だったが、史上最高の優秀な営業成績を冴子が見初めて園咲家の婿養子として街の名士に成り上がり、組織の幹部入りを果たした。
 婿入り後は冴子直属の部下としてガイアドライバーとガイアメモリを授けられ、商談や戦闘などの第一線に立っていたが、それを常に妨害するWに興味を持ち、その正体が翔太郎であることを知って幾度となく挑戦する。
 キザな性格で得意げに話す癖があり、余裕と営業用の笑みを常に絶やさない。自信家な性格だが陰での鍛錬も欠かさず、ガイアメモリについては「人間を素晴らしい存在に進化させる理想的な手段」との見解を持つが、同時にその危険性も理解し、相応に分別や矜持に拘りを持つため、未来を担う子供達にはガイアメモリを売らない主義を頑なに貫いた。
 同じ風都育ちの翔太郎と同様に純粋に風都を愛し、風都のマスコットキャラクター「ふうとくん」をデザインしたのは幼少時代(小学3年生にコンクールで入賞している)の彼。
 ある日、散髪中にたまたま隣に座っていた翔太郎と意気投合。直後に相手の正体を知って戦うことになるが、互いに街を愛するものと認識し合う。また、そのことから唯一の肉親である雪絵に、何かあったら鳴海探偵事務所を頼るよう遺言していた。
 ミュージアムが子供を含めた風都の住人はおろか自分さえも「実験台」としか見ていなかったことを知り、園咲家から離反。Wと共闘した後、自分の末路を悟りつつ、翔太郎に「ふうとくん」のキーホルダーと街の未来を託して去る。
 その後冴子に「用済み」と判断されて処刑され、その身体は灰塵と化して消滅した(表向きには事故死扱い)。


シュラウド(声:幸田直子)
 全身を黒ずくめの服に包み、顔をサングラスと包帯で覆った長髪の女。その容貌から、亜樹子には「ミイラ女」と呼ばれた。
 家族の仇への復讐に燃える照井にアクセルとしての力を与えた人物。また鳴海探偵事務所を古くから知っていると発言しており、荘吉との関わりも示唆していた。
 フィリップのミュージアムからの救出を荘吉に依頼し、彼の救出後も新しいメモリガジェットの設計図と疑似メモリを送付し、窮地にはアクセルに与えたガンナーAやエクストリームメモリで救出するなど、度々支援を行っていた。
 本名は園咲 文音(そのざき ふみね)。琉兵衛の妻にして、冴子・若菜・フィリップ(来人)の実母である。
 ミュージアムの科学者としてガイアメモリ研究に携わっていたが、最愛の息子をミュージアムの道具として奪い、更に自分を用済みと切り捨てた琉兵衛への復讐を決意。家族の下を離れて様々に暗躍するようになった。
 打倒琉兵衛を狙う井坂にウェザーメモリを提供した張本人でもある。
 ライダーやドーパントには変身しないが、炎を操る能力を持つ他、護身武器にシュラウドマグナムというトリガーマグナムに似た拳銃を持つ。これにボムのガイアメモリを装填することにより、着弾寸前に四散し、それぞれが敵に向かう光弾を発射するマキシマムドライブを発動する。
 照井にメモリとドライバーを渡したのは、彼が精神緩衝タイプのドーパント(すなわちテラー)の攻撃に耐性のある特殊体質に加え、テラーの恐怖心に打ち克てる強い力、すなわち自分と同じ「家族を奪われた憎しみ」を持っていたためであった。これにより照井をアクセルとして闘わせることで強く鍛えあげた上で、最終的には照井とフィリップを究極のW・サイクロンアクセルエクストリームに変身させ、琉兵衛を倒させようと考えていた。
 その意図から、フィリップと照井の双方と関わり、計画の異分子となりかねない不確定要素の翔太郎に対しては否定的な言動が多く、フィリップと接触した際に度々翔太郎と縁を切るよう忠告した。
 また照井の戦う原動力が「憎しみ」から「他人を守ろうとする意志」に変化したことにも失望を見せた。そもそも彼女が井坂にウェザーのガイアメモリを渡したのは、彼がテラーのガイアメモリを手に入れるために琉兵衛を倒すだろうと予想していたからである。
 結果的にその行動は「暴走した井坂による無差別殺人」という惨劇を招くきっかけとなり、彼女も内心では照井の家族を初め、多くの無関係な犠牲者を出したことを悔いていた。
 最終的に照井にその良心と、彼女の復讐心の正体が「息子・来人を救いたい」という愛情であることを見抜かれ、「琉兵衛は俺達3人が憎しみ以外の力で倒す」という宣言を聞き、竜に対して家族のことを深く謝罪、自分の復讐劇をドロップアウトした。同時に翔太郎に対する考えを改め、フィリップの相棒であることを認め、信頼を寄せるようになった。
 以降は傍観者という立ち位置を続けながらも「一人の母親」という意思が強く見られ、ガイアインパクトの生贄として囚われたフィリップ、フィリップの消滅の事実を知り悩む翔太郎、フィリップの消滅を知り愕然とする若菜等に彼等なりの答えを見つけられるように助言を与えた。しかし最期に若菜に声をかけたと同時に彼女の腕の中で安らかに息を引き取り、役目を終えたかのようにその生涯を閉じた。


井坂深紅郎/ウェザー・ドーパント(檀臣幸)
 42歳(1967年10月20日生まれ)。井坂内科医院の院長。
 一見すると穏やかで物腰柔らかい印象であるが、裏世界での顔はドーパント専門の外科医で、ドーパントの能力に対する異常なまでの貪欲さを持ち、それを満たすためには手段を選ばない狂気を秘めており、他人の心を見透かす観察眼は超一流。照井が探していた家族の仇・「Wのメモリの持ち主」その人である。
 かつては「自分が何者であるのか」という疑問を解明するために生命の研究に没頭していたが、その答えを見出せずに自暴自棄となっていた10年前にテラー・ドーパントを目撃。彼に恐怖と同時に感動を覚え、琉兵衛を倒しそのメモリを手に入れることを誓ってガイアメモリの世界に傾倒した。
 打倒琉兵衛を狙うシュラウドにウェザーメモリを与えられたが、その力に魅了されて暴走し、目的のためなら手段を選ばなくなる。風都の住人だけでなく自身をも被験体にし、物語開始時の昨年にあたる時期にはメモリの性能を試すために様々な手法で周期的な連続殺人を実行していた。照井の家族を殺害したのもその過程でほぼ無差別に選んだ行為で、この暴走はシュラウドの予想外で、彼女に内心で後悔させることになった。
 「ガイアメモリとは直挿しすることに意味がある」との理念から、メモリの力を一部でもスポイルするドライバーの使用や仮面ライダー用の精錬されたメモリの存在には否定的で、ドライバー不使用による副作用や力の暴走にも利用価値を見出している。これらの行いによって冴子には「ガイアメモリが生んだ突然変異の化け物」と称されている。
 これらの独自の実験は一定の成果を得ており、1人につきメモリ1つが限界容量であることを無視し、肉体に日々複数のメモリを挿入することで、メモリの「地球の記憶」そのものを取り込めるよう強化されており、メモリに特殊な操作を施した状態で過剰適合者に使わせることで、メモリの力を使用者が死ぬレベルまで増幅させた上で使用者の死後に回収、自らがそのメモリを取り込みパワーアップしようと目論んでいた。その代償として異常なまでのエネルギー摂取が必要となっており、常軌を逸する食欲と食事量を持つ。
 その研究成果からミュージアムの重要な支持者としての待遇を受け、園咲家とは何度も会談を行っていたが、組織に属するのを好まないため所属はしていない。その異様さは園咲家の面々にも認識されており、琉兵衛は「少々危険な人物」と評し、特に若菜は得体のしれない不気味さに加え、勝手にドライバーをいじられたこともあって露骨に嫌悪。琉兵衛とは表向きでは協力関係にあるが、若菜の治療の件や自身の目的もあり一触即発の状態であった。また自分の楽しみ=実験を妨害した者に対しては徹底的に排除する執着心を持つ。
 とある事件の調査で検問した竜の前で変身したことにより正体が露見、病院を去って園咲家の食客として暫し滞在。その間はミュージアムの用心棒の様な存在として度々ライダーの妨害を図るが、後に期が熟したと判断して琉兵衛を倒す最終段階に入る。
 それはミュージアムの保管庫から盗み出したケツァルコアトルスメモリを自分の能力に加えることで、メモリの過剰適合者である島本凪を恐怖の感情で支配しようと画策。
 凪の心の支えとなっていた竜を完全に亡き者にしてメモリを完成させようと決闘を申し込むが、「復讐」ではなく「守る」ために戦うことを決意した彼が新たに手に入れたトライアルメモリのマキシマムドライブ「マシンガンスパイク」を受けメモリブレイクされる。更にガイアメモリの過剰摂取や改造メモリの使用などによる反動により全身にコネクタが出現、そして翔太郎達に「お前達の運命はシュラウドという女に仕組まれていたと言い残して、コネクタに蝕まれて肉体組織が分解され消滅した。


加頭順/ユートピア・ドーパント(コン・テユ)
 財団Xのミュージアム担当エージェントで、詰襟の白いスーツを着た青年。一人称は「私」。  ミュージアムの経営体制を管理しており、完全に無表情だが、一種の感情表現なのか不意に手にしている物を床に落とす癖がある。
 園咲家の正面から出入りする数少ない人物であり、琉兵衛に対しても進捗状況を伝える際、無感情かつ慇懃無礼に接する。
 琉兵衛と商談している裏で彼を裏切った冴子を匿い、無償でミュージアムの動向・情報を提供している。その動機は曰く彼女への好意からであり、一個人としての行動だった。
 しかし最も知られてはいけない筈の琉兵衛・若菜に冴子を助けた事が露見しても平然と対応していた。表情による感情表現が乏しいためになかなか信用されないと語っており、冴子にも好意は冗談だと思われていた。
 琉兵衛の死後は若菜の身柄を独自に確保、若菜をデータ化して財団Xの人工衛星にインストールし、地球規模でのガイアインパクトを行おうと企む。そのために冴子をミュージアムの後継者に擁立し、表舞台に姿を現し、W達と対峙する。
 本来、園咲の者だけ使用不可能なゴールドメモリであるユートピアメモリとガイアドライバーをスポンサー特権として所持。98%という驚異的な適合率で変身時はドーパントの中でも最強クラスの恐るべき実力を発揮。
 財団Xの様々な投資対象の優れた超人化技術を、実演を兼ねてすべて取り込んだテストタイプ超人兵士のエリートとしての側面を持ち、死者蘇生兵士・NEVER(ネクロオーバー)でもあり、タブー・ドーパントの猛攻にも生身で耐えてみせた。
 ガイアインパクトを実現すべく、Wへの変身を拒む翔太郎を一蹴し、照井に重傷を負わせる。更にフィリップの心の揺らぎが若菜のエクストリームの力を促進することを見出し、風都の人々の”生きる希望”を奪って仮死状態にすることで、フィリップに精神的な苦痛を与える。そのやり方に反発し、自分を裏切った冴子をその手で葬ったが、翔太郎の決死の行動により若菜を救出され、ガイアインパクトを阻止される。
 最終決戦では抑えていた激情を露にしてWに挑むが、「ダブルプリズムエクストリーム」を受けてメモリブレイクされ、自身も消滅した。




悪の組織考・「仮面ライダーW」編

「秘密結社ミュージアム」とは
 自らを「地球に選ばれた家族」と称する、風都への多大な影響力を持つ富豪一家が、裏の顔として設立した秘密結社。
 当初、翔太郎達は直接対峙した霧彦や冴子以外は組織の幹部であることを知らなかったが、中盤に組織を抜け出した研究者の告白により、その存在が明らかとなった。
 第46話にて仮面ライダーとテラー・ドーパントとの激戦の末に園咲邸は炎上、琉兵衛の死と共に遂に壊滅した。

 ガイアメモリを人々に供給してドーパントによる事件を誘発させる根源的存在でもある。一家の裏の顔を知るごく一部の人間を除き、側に仕える専属のメイド達でさえ仕事以外では関わってはならないとされ、警察すら彼等のことを詮索出来ない。
 「理想の社会の構築」を目的とし、風都とその住民そのものを「地球の記憶」の巨大な実験場にしている。ただ、琉兵衛にその野心が芽生える以前はごく普通の裕福な家庭であり、家族で楽しい一時を過ごしていたらしいことが回想シーンで描写されている。
 最終回では来人を除く4人で地球の未来を来人に託し、消滅する描写が為されている。
 各自、園咲家の者にしか使用出来ない上位種のガイアメモリ・ゴールドメモリとガイアドライバーにより、通常のドーパントを凌ぐ能力を誇る幹部級のドーパントに変身する。



「財団X」とは
 物語終盤にミュージアムの背後での存在が確認された、闇の巨大組織にして死の商人。ミュージアムに出資する後援組織であるが、ミュージアムの中枢にいた冴子でさえその存在を知らなかった模様。
 ミュージアムの「地球の記憶」の研究やガイアメモリの開発に必要な多額の資金確保は、この組織のバックアップにより実現している。ミュージアムへの資金援助以外の全容は、謎に包まれている。また、風都で強大な権力を握るミュージアムでさえこの財団に支えられた実務組織でしかなく、ミュージアムの生殺与奪をも握るほどの途轍もない世界規模のネットワークと無尽蔵な資金を誇り、人工衛星すらも所有している組織であることが、劇中での加頭の発言から示唆されている。
 ミュージアムとは互いの利益のために表向きは良きビジネスパートナーとして協力体制をとっているが、裏では互いに出し抜こうと暗闘を繰り広げるなど、非常に微妙な関係で一触即発の状態であった。所属するエージェント達はほぼ無表情で感情の起伏が感じられず、特有の癖を持つ。
 ミュージアム以外の組織にも資金援助を行っており、加頭の敗北により、風都におけるガイアメモリ事業から完全に手を引くことが決定し、『W』の表舞台から消えた。但し、残されたガイアメモリの一部は手中にしているようで、マスカレイド・ドーパントを団員の護衛、あるいは団員自身が変身して危険な作業や戦闘に投入されている。



放映リスト及び解説
話数 サブタイトルON AIRメインの対戦・決着ドーパント
第1話 Wの検索 / 探偵は二人で一人2009/09/06マグマ・ドーパント、ティーレックス・ドーパント
第2話 Wの検索 / 街を泣かせるもの2009/09/13ティーレックス・ドーパント
第3話 Mに手を出すな / 天国への行き方2009/09/20マネー・ドーパント
第4話 Mに手を出すな / ジョーカーで勝負2009/09/27
第5話 少女…A / パパは仮面ライダー2009/10/04アノマロカリス・ドーパント
第6話 少女…A / 嘘の代償2009/10/11
第7話 Cを探せ / フィリップはそれを我慢できない2009/10/18コックローチ・ドーパント
第8話 Cを探せ / ダンシングヒーロー2009/10/25
第9話 Sな戦慄 / メイド探偵は見た!2009/11/08スイーツ・ドーパント
第10話 Sな戦慄 / 名探偵の娘2009/11/15
第11話 復讐のV / 感染車2009/11/22バイラス・ドーパント
第12話 復讐のV / 怨念獣2009/11/29
第13話 レディオでQ / 狙われたプリンセス2009/12/06バイオレンス・ドーパント
第14話 レディオでQ / 生中継大パニック2009/12/13
第15話 Fの残光 / 強盗ライダー2009/012/20アームズ・ドーパント
第16話 Fの残光 / 相棒をとりもどせ2010/01/03
第17話 さらばNよ / メモリキッズ2010/01/10バード・ドーパント
第18話 さらばNよ / 友は風と共に2010/01/17バード・ドーパント、ナスカ・ドーパント
第19話 Iが止まらない / 奴の名はアクセル2010/01/24アイスエイジ・ドーパント
第20話 Iが止まらない / 仮面ライダーの流儀2010/01/31
第21話 還ってきたT / 女には向かないメロディ2010/02/07トライセラトップス・ドーパント
第22話 還ってきたT / 死なない男2010/02/14
第23話 唇にLを / シンガーソングライダー2010/02/21ライアー・ドーパント
第24話 唇にLを / 嘘つきはおまえだ2010/02/28
第25話 Pの遊戯 / 人形は手癖が悪い2010/03/07パペティアー・ドーパント
第26話 Pの遊戯 / 亜樹子オン・ザ・ラン2010/03/14
第27話 Dが見ていた / 透明マジカルレディ2010/03/21インビジブル・ドーパント
第28話 Dが見ていた / 決死のツインマキシマム2010/03/28
第29話 悪夢なH / 眠り姫のユウウツ2010/04/04ナイトメア・ドーパント
第30話 悪夢なH / 王子様は誰だ? 2010/04/11
第31話 風が呼ぶB / 野獣追うべし2010/04/18ビースト・ドーパント
第32話 風が呼ぶB / 今、輝きの中で2010/04/25ビースト・ドーパント、ゾーン・ドーパント
第33話 Yの悲劇 / きのうを探す女2010/05/02イエスタデイ・ドーパント
第34話 Yの悲劇 / あにいもうと2010/05/09
第35話 Rの彼方に / やがて怪物という名の雨2010/05/16ケツァルコアトルス・ドーパント
第36話 Rの彼方に / 全てを振り切れ2010/05/23ケツァルコアトルス・ドーパント、ウェザー・ドーパント
第37話 来訪者X / 約束の橋2010/05/30ホッパー・ドーパント
第38話 来訪者X / ミュージアムの名のもとに2010/06/06
第39話 Gの可能性 / バッドシネマパラダイス2010/06/20ジーン・ドーパント
第40話 Gの可能性 / あなたが許せない2010/06/27
第41話 Jの迷宮 / 猟奇的な悪女2010/07/04ジュエル・ドーパント
第42話 Jの迷宮 / ダイヤモンドは傷ついて2010/07/11
第43話 Oの連鎖 / 老人探偵2010/07/18オールド・ドーパント
第44話 Oの連鎖 / シュラウドの告白2010/07/25
第45話 Kが求めたもの / 悪魔のしっぽ2010/08/01テラー・ドーパント
第46話 Kが求めたもの / 最後の晩餐2010/08/08
第47話 残されたU / フィリップからの依頼2010/08/15ユートピア・ドーパント
第48話 残されたU / 永遠の相棒2010/08/22
第49話 Eにさよなら / この街に正義の花束を2010/08/29エナジー・ドーパント


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平成三〇(20158)年五月二九日 最終更新